夏休みの自由研究を「カラス」にして「カラス女」と呼ばれた思い出

先日、姉から電話で姪っ子の夏休みの自由研究について相談されました。これまでずっとハンドメイド的なものにしていたので、今年はちょっと違ったものに挑戦させたいとのことでした。しかし子供もいない、ましてや結婚すらしていない私にそんな話題を振るなんてそれはちょっと無理があるというものです。

しかも「他とは被らないもの」という厳しい条件付きです。結局「あんたに聞いてもね~」って嫌味でしめて電話は切れました。分かってんなら電話してこなけりゃいいのに。そんな一件があり私は忘れかけていたちょっと苦い出来事を思い出す事となったのです。

それは私が小学4年生の時のことです。夏休みの自由研究に「カラス」を取り上げたことがありました。なぜカラス?理由は実に単純で、通学途中でなぜかいつもカラスに荒らされているゴミステーションがありました。同じ条件のゴミステーションは他にもあるのに、他は大丈夫でなぜかそこだけがひどく荒らされるんです。なんでなのかな?といつも疑問に思っていたので、その年の自由研究を「カラスの研究」にしたわけです。

日本には数種類のカラスが飛来しますが、私が当時住んでいた地域に生息していたのは「ハシブトガラスとハシボソガラス」の2種類でした。市街地で見かけるといったらほぼほぼこの2種類になると思います。主にゴミを漁っているのがハシブトガラスとされていますが、ハシボソガラスも同様にゴミステーションではよくお見かけします。見分け方としては、嘴が太く額が出っ張っているのがハシブトガラスで「カァカァ」鳴きます。

ハシボソガラスはハシブトよりもひと回りほど小さく額も出ていません。で「ガァガァ」と濁った声で鳴きます。都心部や繁華街、住宅街のゴミを漁ったり繁殖期に人間に攻撃してくるのはハシブトガラスです。それらの場所に群れでいるのがハシブト、その中にハシボソが単独で混ざっている感じです。当時私が住んでいた地域では確認されているカラスの巣は確か3~4ヶ所あったはずです。

で、夕方になると集合場所に集まり巣のある山へと帰っていくわけです。北国なので冬になると山の巣が雪で覆われるため、カラスたちは市街地で夜を過ごす時期もあります。電線などに何十羽と留まっている姿を見かけたことありませんか?そんな時は気持ち悪いと言わずに「ああ、巣が雪で帰宅できないんだな」と見守ってあげましょう。

確か当時は図書館へ行って資料を調べたり、地方新聞社から発行されたカラスの生態についての本などを参考にイラストを入れたり、カラスに目を付けられないゴミステーションの条件などをまとめ上げたと記憶しています。これが結構評判が良くて新聞社主催の自由研究・作品コンクールの優秀賞を頂いたんです。

学校でも表彰されたりしたのですが、目立つと必ず打つ奴は出てくるもので、早速悪ガキ連中に「カラス女」と命名されてしまいました。あいつはカラスを飼っているとデマを流され、それがいつの間にか親がカラスだ、カラスに変身できる、本当はカラスだ、と噂が広まりました。SNSのない時代によくもここまでのデマが学校中に拡散されたもんだと今なら逆に感心してしまいますが、当時は本当に嫌で嫌で仕方ありませんでした。

とまあ、姉の電話から思い出した出来事でしたが、これを姉にすすめてもきっと却下されることは間違いないでしょう。なぜなら当時姉も「カラス女の姉」と呼ばれてすごく嫌がっていましたから。人と被りたくない方にはおすすめしますが、その際には「カラス人間」と呼ばれる覚悟はしておいた方がいいかもしれません。

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